Fate/stay night

 面白いらしいので、[ Fate/stay night ]をレンタルしてみた。これって、要は[ アーサ王物語 ]の中の[ 聖杯物語 ]を思いっきりアレンジしたものですよね。殆どというか、全く原型をとどめていない。せいぜい共通点は、エクスカリバ・聖杯・アーサ王・ベディヴィア( *1 )がでてくる事と、剣を湖の精に奉還( *2 )する点くらい、その聖杯も聖杯探求から聖杯争奪に、思いっきり変わっていますし。さらにアーサ王は女性... ( *3 )。しかも、確かヨーロッパをまたにかけた話が、[ 日本のとある地方都市 ]と、いきなりのスケールダウン... 。それに、サーヴァントの出典もバラバラ... 。何より、ベディヴィアを除いて、円卓の騎士が出てこないというのも、なんかな〜。まあ、サーヴァントを円卓の騎士にするわけにはいかなかったという事なのだろうが、実際の所は、円卓の騎士って、仲間割れするんですよね( *4 )。
 それにしても、ジャンヌ・ダルクの方が無理が無いし、辻褄もそこそこに合うと思うのですが、何故にアーサ王。実際、セイバはアーサ王というよりは、ジャンヌ・ダルクですし。
 所で、エクスカリバは相当重いハズで、男でも筋肉隆々な相当の体格でないと無理。なので、華奢なセイバには持てるかどうかも怪しいので、ましてや、振り回すなど本当は出来ません。
 ちなみに、強さの点では、円卓の騎士の方が強かったハズで、アーサ王は最強では有りません。

補足

 戦闘時のセイバの服装ですが、あれは中世末期、つまり14世紀以降の服装です。アーサ王の時代は5世紀後半と中世初期ですし、モデルのアルトリウスに至っては3世紀です。この点も、ジャンヌ・ダルクだと15世紀なので、時間軸的に辻褄が合うのですが。

補足2

 Fate/Zero ではジャンヌ・ダルクと間違われている。まあ、どうみても、ジャンヌ・ダルクだしね。

*1:アニメではベディヴィエール。ランスロットとは別人。アーサ王の忠実な家臣であるが、ランスロットが存在しないバージョンではランスロットの代役として、グィネヴィア(ギネヴィア)の愛人にされている事がある。尚、グィネヴィアと言えば、悪女の代名詞でもありますが、この時代、男は勿論、女性にとっても不倫は勲章みたいな状態ですので、当時の感覚としてグィネヴィアが悪女と言えるかは疑問。

*2:例の石に刺さっていた剣はカリバーン又はカリバ。で、カリバーンは後日、折れてしまい、その後に湖の精からもらったのがエクスカリバ。

*3:アーサ王のモデルのローマ軍人ルキウス・アルトリウス・カストゥスの名前を女性化したのがアルトリア。但しローマ人は本来は敵。ちなみにアルトリウスはアーサ王より300年ほど前の人物。

*4:元々、豪族の寄り合い所帯のような王国で、日本の戦国時代に近い感じでしょうか。最も戦国時代は純然たる内戦ですが、アーサ王の時代は、外敵に対抗する為に、国内を統一する必要があり、アーサ王はその為に戦ったわけですが、結局は分裂。