三角縁神獣鏡
[ 鹿男あをによし ]を見ていて、ようやっと[ 三角縁神獣鏡 ]の意味が分かった。今までは以下のような構造(断面)を想像していた。当然、「三角じゃないだろうと、単に斜めに成っているだけじゃないか、なんで三角なの? 」と思っていた( Windowsマシンでは右側がバックスラッシュではなく円マークに表示されるかもしれません )。
_____________
/_____________\
△______O______△
所で、トレイのような構造になっている理由ですが、どうも元々は水を満たして水準器として使用していたらしく、その名残のようで、縁が三角なのは水面の境界位置を見やすくする為と考えれば納得出来ます( *1 )。なので、裏面の文様も元々は天文観測用の目盛りなどだった物が、時代の経過と共に単なる文様になったようです。[ 鹿男あをによし ]で、水を満たしたのにはビックリしましたが、元々そういう使い方をしていたとは知りませんでした。
さて[ 鹿男あをによし ]だが、視聴率が振るわなかったようで、視聴者のレベルが相当低く成ってきている事が伺える。まあ、原作を読んでないと出だしがわかり難いのと、最初に登場する卑弥呼に難が有りはするのだが。
話は少々ズレるのだが、気象学的な見地( *2 )から、邪馬台国は近畿の可能性が高い( *3 )という説を、かなり前に読んだ事があるのだが、どうなんだろうか。この邪馬台国論争については、前々から思っているのだが、科学的根拠に乏しい学説が多い( *4 )。そもそも、今日とは異なり、識字率の低い時代では、文字による記録を行えり得る人間は極端に少ないので、彼らが嘘の記述をした場合、確認のしようがない( *5 )。そして、政治においてはプロバガンダが重要な事を考えると、その記載の信憑性には、疑問が付き纏う。いわゆる捏造問題も、常日頃から科学的な検証をしていない事が原因だろう。そろそろ考古学も、怪しげな古文書( *6 )を元にした推理ゲームとしてのミステリから、科学へ脱皮して欲しいものだ。
最も、推理ゲームだからこそ、誰でも参加出来て面白いのかも知れない。しかし、現実問題としての考古学は推理ゲームでは無く、科学として有るべきだろう。
さて、話を[ 鹿男あをによし ]に戻すと、万城目氏は、邪馬台国について相当調べた事が伺える。何しろ、銅鏡が水準器として使用されていた事は、wikiにも記載が無いくらいだが、万城目氏はご存知だったようだからだ。又、奈良を選んだのも、近畿の可能性が高いと判断したのかも知れない。ちなみに地図を見れば分かるが、奈良・京都・大阪は奈良の部分を直角とする直角三角形に成っている。